今までに無いカフェインレスコーヒー

IMG_1365メキシコ エル トゥリンフォ・カフェインレス。デカフェプロセス・マウンテンウオーター製法。

現在の主なカフェイン除去方は、水でカフェインを除去する方法と二酸化炭素で除去する方法の2種類です。私の感想では二酸化炭素での除去方法が美味しく感じました。なぜかと言うとカフェインレスコーヒーには通常のコーヒーにはない風味があり、それが二酸化炭素除去では感じにくかったからです。しかしどちらの製法も生豆に水なり二酸化炭素なりが入り、カフェインを抜く工程があるので物足りない印象は残りました。そして何より通常のコーヒーと違う「カフェインレスコーヒーの風味」というものが感じられました。それを失くすために3種類のカフェインレスコーヒーをブレンドし焙煎にも注意をはらいました。火力が強く深煎りになると苦みだけの薄っぺらい味になり、また火力が弱く浅煎りにするとカフェインレス風味が色濃く残ります。ですから慎重に中深煎りのポイントに持っていく焙煎をしていました。

しかし今回取り扱いを始めたカフェインレスコーヒーはデカフェな上にオーガニックという魅力的なコーヒー。そのうえ科学的な薬剤を一切使わずカフェインを除去しているので、今までのカフェインレスよりも爽やかな酸味や後口の印象も良さも感じられカフェインレスコーヒーのイメージを大きく変えてくれました。そしていよいよ本格的に焙煎へ。豆の持ち味は良いと分かれば最も出したい味のポイントを焙煎で引き出す作業に入ります。

1釜目。過去のカフェインレスコーヒーと同じ焙煎方法で仕上げテイスティング。悪くはないが、もっと良い味が出るず!

2釜目。焙煎機に生豆を投入する温度を5℃上げ、火力も少し上げて焙煎。1釜目より思い描く味に近づいた!

3釜目。投入温度も火力も1釜目に戻すが、温度を上げるタイミングを前に持ってきつつ、釜出しの時間を少し伸ばす焙煎を。より求める味に近づいたがやはりカフェインレスの風味を感じる…。

4釜目。3釜目と同じ投入温度・火力で焙煎するが釜出しを8秒ほど押す…。うん!このポイント!

新しい銘柄を焙煎する時や作りたい味を探す時にいつも繰り返す作業ですが、だんだん近づいて行く感じやポイントを見つけた時の喜びが有り、本当に楽しい時間なのです。さてもう一息!