水出し珈琲・今度は水による違い

6月27日 仕立ての店 藤工房にて、アイスコーヒー講座をさせてもらいました。今回は水出しアイスコーヒーを用意しました。水出しコーヒーと言いましてもポタポタと一滴ずつ落とす大きな器具がいるようなモノでは無く手軽に出来る水出し珈琲です。60gの珈琲を水出し用のパックに詰めて、700mlの水を入れた容器に浸けておくだけです。浸ける時間は好みによりますが8~10時間。濃い味で飲みたいのならより長い時間つけておけば楽しめます。日持ちは3日くらいは十分に持ちます。2~3日経つと味が落ち着きまろやかになります。IMG_1342                       今回はこの水出し抽出でイルガチェフェとグァテマラのアイスコーヒーを作りました。両銘柄とも華やかな香りを持ちフルーティーな味わいが特徴です。水出しにするとより個性が際立ちます。それともう一つ…今回は湧き水を使った珈琲を用意しました。

そしていよいよ講座へ。まずは用意した水出しアイスコーヒーを2種類飲み比べ。一口ずつ飲んでもらい、それぞれの感想を。酸味・香り・甘みなど特徴がよく出ていて、どちらも良い感想をもらえました。少々の好みの差は出ましたが、あまり大きく意見が分かれる事はありませんでした。そして湧水で作った水出し珈琲を飲んでもらうと…?な反応が。そこで水出しでは作らなかったコロンビアの中煎りのコーヒーを用意し、水道水を使いハンドドリップで淹れてホットコーヒー飲んでもらいました。感想は「コクがあり、苦みもも少しあってコーヒーらしい味」というものでした。次に湧水を使い同じグラム数・湯温で淹れると…「苦みは無く、口当たりがまりやかになってコクが増した」という感想でした。

藤 ドリップこれは湧水が水出しに合うか合わないかというよりも、どんなコーヒーに合うのか・どんな味を作りたいのかが大事だということです。

イルガチェフェとグァテマラの2銘柄は華やかな香りと酸味を特徴とするコーヒーです。それを前面に出すため水出し抽出にしました。すると、しっかりと特徴が出て良い出来に。しかし今回用意した湧水を水出しに使用すると、水自体がまろやかなので酸味までまろやかにしてしまいました。そのためスッキリとした爽やかさが減り、飲みやすくはなりましたが特徴がないコーヒーが…。一方、2銘柄より少し深煎りのコロンビアはコクのあるコーヒーなのでこの湧水と相性バッチリ。まろやかさとコクの深さが増し、より特徴が活かされました。

 

 

 珈琲の持ち味を活かす焙煎と、特徴を出す抽出方法、さらに作りたい味に適した水を使う。なかなか個人的に楽しむにはクリアしなければならない課題が多いですが、珈琲講座ではこういった事もどんどん試して、より楽しいコーヒーライフをお届していきたいと考えております。今回は仕立ての店 藤工房では3回目の珈琲講座。また引き続き参加してもらえるような趣向を凝らしていきますので今後とも宜しくお願いします!今回は受講者全員が2度目の参加だったのでとても嬉しかったです。藤工房さま、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。